この投稿では、例として『2階建て、各階に2軒、うち2階の1軒に入居可能』という簡単なアパートを作るものとして、建築の手順を記載しています。
0. 部屋について
アパート/マンションの建物の部屋(壁で完全に囲まれた区域)は、以下の3種類に分けることができます。
住居ルーム
プレイ可能な世帯が暮らす部屋、要するに自宅です。
パブリックルーム
区画で暮らすシムにかぎらず、誰でも入ることが可能なスペースです。
エントランス、エレベーターホールや共同施設(ジム、多目的ホールなど)が該当します。
隠された部屋
NPCシムが暮らす部屋と、その他余ったスペースです。このスペースには、プレイしているシムが入ることはできません。
1. チートコードを有効にする
まず、Ctrl+Shift+Cキーを押してコンソールを出し、以下のチートコードを入力しておきます。
testingCheatsEnabled true
デフォルトでは利用できない機能やチートコードを利用できるようになります。以下に続く2つのチートコードを利用するために必要です。
buyDebug on
部屋の種別を設定するためのマーカーや、高層マンションのシェル(外壁)といった特殊なオブジェクトを、購入モードから設置できるようになります。
restrictBuildBuyInBuildings off
アパート/マンションでは、住居ルーム内しか建築や改築できないという制限があります。この制限を撤廃するチートコードです。住居ルーム以外の部分を建築する際に必要になるほか、高層ビルのシェルの設置にも必要です。
ちなみに、住宅区画に高層ビルのシェルを設置しようとした時点でその区画は『高層マンション』と認識されますので、このチートコードを入力しておかないとほかのオブジェクトも一切置けなくなってしまいますので注意してください。
2. 建築
建物を普段どおりに建築します。
内装までしっかり建築するのは住居ルームとパブリックルームだけでよく、隠された部屋は内装する必要はありません。隠された部屋には入れないうえにプレイ時は真っ黒になり見えなくなるので、内装を凝っても意味がなくなってしまうからです。
NPCシムの住む部屋は玄関のドアだけ設置しておけば問題ありません。
3. マーカーの設置
それぞれの部屋(壁で囲まれた区域)が、住居ルーム/パブリックルーム/隠された部屋のどれにあたるかを設定するために、部屋内にマーカーというオブジェクトを設置します。
マーカーは購入モードの『デバッグ』→『様々なオブジェクト』のカテゴリーにあり、
- パブリックルームマーカー: このマーカーを置いた部屋はパブリックルームとして認識されます。
- 隠された部屋マーカー: このマーカーを置いた部屋は隠された部屋として認識されます。
- 階スキップマーカー: このマーカーを置いた階はないものとして扱われます。たとえば1階と3階しかない建物で2階にこのマーカーを設置しておくと、階を切り替えるときに2階がアクティブにならなくなるので、プレイの際に便利になります。
マーカーはプレイ時には見えなくなるので、部屋内のどこに置いてもかまいません。
これらのマーカーが一切ない部屋が住居ルームとして認識されます。
4. NPCシムの玄関設定
『NPCシムの住む部屋の玄関』のつもりで設置したドアを、実際に『NPCシムの住む部屋の玄関』として認識させる作業を行います。
パブリックルームと隠された部屋を仕切る壁にドアが設置されていれば、Ctrl+Shiftキーを押しながらそのドアをクリックすると、パイメニューに『NPCドアを設定』という選択肢が出てくるはずですので、それをクリックするだけでOKです。
NPCシムの住む部屋の玄関として設定したドアは、住んでるNPCシムをそのドアから呼び出せるようになります。
5. インターホン/壁用郵便受け/ダストシュートの設置 (オプション)
インターホンはアパート/マンションに住むすべてのNPCシムを呼び出せるオブジェクトです。
購入モードの『電子機器』→『様々な電子機器』のカテゴリーにあり、パブリックルームに設置します。
ダストシュートは、従来の野外ゴミ箱と機能は同じです。ゲームを1.18/6.1にバージョンアップしていれば、購入モードの『デバッグ』→『様々なオブジェクト』から設置できます。
壁用郵便受けは、従来の郵便受けと機能は同じです。これはbuyDebugでもリストに出てこないため、設置したい場合はMODを導入しなければなりません。
Late Night - Buyable Mailbox and Trash Chute - MTS
[Late Night] Useable Building Shells (TRashchut_and_mailbox.zip) - Custom Sims
このどちらかのMODをインストールすると、購入モードの『デバッグ』→『様々なオブジェクト』から壁用郵便受けを設置できるようになります。
壁用郵便受けやダストシュートを設置した場合は、従来の郵便受けや野外ゴミ箱は不要になると思います。
従来の郵便受けは自動で消滅してくれるのですが、野外ゴミ箱は残るうえに削除できないため(正確には削除はできるがすぐに復活する)、区画内の適当なところに置いておくしかありません。
高層ビルを建築する
高層ビルを建築する場合は、シェルと呼ばれるビルの外層装飾をまず設置して、その内部に建築することになります。シェルには現在約30種類ありますが、シェルによってどの階層を建築可能かが異なります(1階と地下はどれも建築可能)。
シェルを設置する際に注意点がいくつかあります。
- シェルは、ゲームを1.18/6.1にアップデートしていれば、購入モードの『デバッグ』→『様々なオブジェクト』のカテゴリーから設置できます。
- シェルは一度設置すると、とんかちで削除できません。さらにつかんで位置を変えることもできません。『取り消し』ボタン(Undo)は有効なので、これがシェルを削除する唯一の手段です。シェルを設置するポジションは、事前によく考えておく必要があります。
- シェルそのものは、『壁』としては使えません。部屋をつくる際には、シェルの外壁とは別に四方をきちんと壁で囲う必要があります。
- 基本的に1階の上は8階とか10階とかの高層フロアになるので、移動手段としてエレベーターの設置がほぼ必須になります。
- バルコニーにホットタブを設置する場合は、ゲームを1.18/6.1にアップデートし、さらにmoveObject on のチートコードが必要です。バルコニーが作れるのは、『アクアリウス』や『ベランダ・ヴィラ』で使われているシェルなどのごく一部に限られます。